Volumio+USB DAC で音楽再生する

Raspberr Pi

Raspberry Pi + Volumio に USB-DAC (PCM2704) を接続する方法。
但し、内容の大半は 「或るUSB-DACの作成記事」になっている感があります。

はじめに

こども ( 小学生 ) の同級生が 「牛乳と~♪コッペパン~♬コッペパン~」 と、ダースベイダーのテーマで歌っているのを聞いて以来、脳内リフレインされる今日この頃、みなさまいかがお過ごしですか。

以前書いた 音楽プレーヤーVolumioをRaspberry Piで使う の [まとめ] で、

”USB DACとの接続等関連ネタに関しては、また時間があれば書こうかと思います。”

とか書いていたのですが、今頃になって書きかけ記事を発見したのでまとめてみました。

※2015/4あたりに書きかけていたもの...
※今回のテーマは、「Volumio (Raspberry Pi) に USB DAC を繋ぐ」 です。多分。

環境

以前の記事と同様 Volumio のバージョンは以下になります。

Volumio release version: 1.55

DAC

今回利用する DAC ですが、ケース付きDACヘッドフォンアンプキット [AKIT-2704CS] になります。
弊社記事でも何度か紹介している aitendo から発売されているキットです。


※写真は逆さまで撮影してしまったもの
キットとある通り完成品ではありません。自分で組み立てる必要があります。

特徴としては、

  • DACチップはPCM2704DB (表面実装タイプ)
  • ヘッドフォンアンプ機能あり
  • S/PDIF端子付き (光/同軸)
  • アルミケース付属
  • 価格は\1,780円

「DACヘッドフォンアンプのフルキット」と商品紹介ページの [仕様・機能] 欄に記載あり、なかなかに魅力的。
という事で一つゲットする事になったのでした。
※購入/組立を行ったのは2015/3頃

「オレも欲しくなったぜ!ポチろ」と思った方、ちょっとまった。以下のようなポイントもあるので、まず記事を読んでから考えてみては?

  • DACチップもはんだ付けする必要あり
  • ところどころに aitendo クオリティ

組み立てる

という事で組み立てます。
既に USB DAC は持ってるのでつなぎ方だけ知りたい方は飛ばしてください。

必要なもの

組み立てるにあたって、以下が必要です。

  • キット
  • はんだごて / はんだ
    はんだ付けを行うための道具が一通り必要になります。ここには記載していませんが、こて台やニッパ等も用意しましょう。

    ※これを機会にはんだこてを購入するといった場合、安物買いの銭失いにならないようにきちんとしたこてを購入するのがお勧め。(今後も使うならセラミックヒーターの温調タイプがおすすめ)

  • はんだ吸い取り線
    表面実装ICをはんだづけする場合、はんだをつけすぎるとピンがはんだで短絡(ショート)する場合があります。こういった場合に余分なはんだを吸い取るのに使います。
  • フラックス
    必要に応じて。糸はんだだけでもなんとかなるかもしれませんが、表面実装タイプをはんだ付けする場合、フラックスも使った方が確実です。フラックスを使う理由は適当にググってください。
  • フラックスクリーナー
    必要に応じて。はんだ付け作業終了後にフラックスを除去するために使います。除去する理由も適当にググってください。

組み立て

道具が用意できたら組み立てます。

aitendo 製品はキットだろうと、殆ど組み立て説明書の類は付属していないため、基板、商品ページ等を見ながら作成する事になります。

※「説明書ないの?ふざけんな!」 と思われた方は、aitendo とは相性が悪いと思われます。

以下は私が組み立てた際の大体の手順になります。
私ははんだ付けする場合、通常高さの低い部品から行います。

  1. PCM2704を基板にはんだ付けする
    akit-2704 DAC
    このキットで一番難易度が高いのがPCM2704のはんだ付けではないでしょうか。
    「余裕!」 な方は数分もあれば終わると思いますが、はんだづけ初心者だと結構難しいかと思われます。
    やり方に関しては「表面実装 はんだ付け」で検索すると動画も見つかるのでそれらを参考にしてください。
    ちなみに、私は以下のような感じで行いました。
    1. チップを固定する
      作業中にずれないようにきちんと固定します ( 小型のクランプを使用。締め過ぎないように )。

      ※チップと基板は完璧に合わせる。

    2. フラックスを塗る
      はんだ付けする部分に塗ります。
      はんだ付けをしやすくするだけでなく、気化する際に温度を奪うためチップをオーバーヒートから保護する役割もあると思います。
    3. はんだは少な目に
      多すぎた場合隣のピンと短絡したりします。短絡した場合、はんだ吸い取り線で余分を吸い取りましょう。
    4. こてを当てる
      こてを当てます。
      私ははんだが溶けたらピンをこするようにしてはんだ付けしています。( ピン1からピン14の方向へといった感じ )
  2. クリスタルをはんだ付けする
    極性はないので方向はどちらでもOKです。
  3. タクトスイッチ ( 2個 ) をはんだ付けする
  4. USBコネクタをはんだ付けする
  5. フォーンジャックをはんだ付けする
  6. RCAジャックをはんだ付けする
    ところが基板に取り付けようとしたところ、基板の穴サイズが合わずに入りませんでした。
    akit-2704 RCA
    仕方ないので私の場合、基板側を丸ヤスリで少々削りました。
  7. S/PDIF端子をはんだ付けする

動作確認

ケースに入れる前に、可能であれば動作確認を行います。

Windows PCがある場合、これにUSB接続すればドライバ等の追加なしに認識するはずです。認識しない場合、はんだ付けに問題がないか確認しましょう。

DACが認識したら、音楽ファイル等をUSB-DACで再生する事ができるようになります。
Windows PCでの再生に関しては再生ソフトによってもやり方が異なるので、適当に検索する等してください。

ケーシング

動作確認できたらケースに入れます。
ここで幾つかの問題が発生します。

  • パネル取り付け用のネジが付属していない
    フルキットを謳っているにもかかわらず、パネル取り付け用のネジが付属していません。

    ちなみに後日「ネジがなかったんだけど」と持っていったら、「ネジはついてないみたいですね」と店員さんに言われました (-_-;
    ( aitendoのケースの説明でもネジは別売りと書いてありますが... )

    なので M2.5 のネジを別途入手して下さい。ちなみにケースの商品ページでは対応ネジとしてナベネジがリンクされていますが、パネルの形を考えると皿ネジの方がよいように思います。

  • S/PDIF端子の穴が合わない
    ケースパネルの穴サイズが合わずにS/PDIF端子が穴から出ませんでした。
    akit-2704cs S/PDIF
    対応方法としては、パネルの穴を広げるか、端子をけずるかの何れかですが、私の場合は端子側の上下を少しだけ削りました。
    削り方によっては蓋(カバー)がきちんと開閉しなくなったりするので、削る場合は注意が必要です。なるべく下側を削る方がいいかも。

    ※S/PDIF(光)を利用しないのであれば、端子自体付けないという選択もありでしょう。

上記の通り、いくつかの問題がありましたが、無事USB-DACが完成しました。

Raspberry PiとDACの接続

USBケーブルを利用して Raspberry Pi と USB DAC を接続します。

Volumio の設定

  1. Volumio 右上のメニューから [Playback] をクリックします。
  2. "Audio Output" の値を "ALSA" から "DAC" に変更し、下にある [SAVE CHANGES] ボタンをクリックします。
    volumio mpd設定

    ※"DAC"が選択肢にない場合にはDACが認識されていません。接続やDAC自体(Volumioでサポートされているか)に問題ないか確認して下さい。

  3. MPDが再起動します。

    ※このため、音楽再生中であった場合再生が中断します。

DACで再生する

今回利用しているDACの場合、上記設定でDACで音楽再生が行えるようになります。

今回のUSB DACにはヘッドフォン端子(3.5mm)が付属しているので、これにヘッドフォンを接続すれば音が出るはずです。

※ALSA から DAC に変更した場合、デバイス変更によって、出力音量が変わっている場合があるため、いきなりヘッドフォンを耳に突っ込まずに音量に問題がないか確認してから音楽を再生しましょう。

音質

AKIT-2704CS ですが普通にPCM2704の音がします。

ちなみに Stereo 2013年1月号 ( LXU-OT2 ) やDigiFi No.10付属のUSB-DAC等を持っている方ならば特に買う必要はないでしょう。

上記はいずれもPCM2704を使っていますが、aitenodo のキットはカスタマイズできる要素は殆どありませんし、音もこれら雑誌付録のものと比べて優れている訳でもありません。

とはいえ、上記雑誌付録等と比較した場合、ケース付きでコンパクト(大きさは半分程度)なのは魅力かと思います。
持ち運びもできるDAC+ヘッドフォンアンプとして、はんだ付けチャレンジ兼ねて使ってみてもいいかもしれません。

まとめ

最近ハイレゾが流行っているようで、書店にもハイレゾ関連の書籍がたくさん置いてあったりしますが、最初のDACであれば aitendo に限らずお手頃価格のPCM2704でもいいのではないでしょうか。
ハイレゾ対応のDACを聴く際のリファレンスにもなるかもしれません。

Raspberry Pi で DAC を利用する場合、個人的にお勧めなのは I2S 接続できる DAC ( サウンドカード ) の利用です。
※上記 USB-DAC ( PCM2704 ) と比べても次元が違う音といってよいと思う
※円安で価格が上がっているカードも多いですが\4,000程度から入手可能

参考 : List of I2S DACs for Raspberry Pi

家ではI2S接続のカードを利用してシステムを構築しているのですが、この辺のネタは機会があればどこかで書こうかと思います。