【無料でOK】Illustrator無しでaiファイルを開く

gimp with ghostscript

aiファイルを Illustrator 無しで利用する方法に関して説明しています。

はじめに

サイトを構築する際に、フリーの素材サイトさんは大きな助けになります ( 商用利用フリーなら特に )。
このサイトでもいくつかの素材サイトさんを利用させて頂いていますが、その一つに シルエットデザイン さんがあります。 ( ここ とか ここ で利用させて頂いています ) 

シルエットデザインさんは影絵の素材をたくさん配布されていて、ビジネス用途に限らず魅力的な素材がたくさんあります。
素材のファイル形式として ai ファイル ( Adobe Illustratorで利用されるファイル形式 ) で配布されているのですが、私はIllustratorは持っていません。

「仕事で使うなら買え! or 買ってもらえ!」と言われそうですが、本業SEの私にはIllustrator を買う余裕も買ってもらえる雰囲気も ( 今のところ ) 無い。

Illustrator 無しで素材を利用する方法がないかと試してみて上手くいったので、以下手順を記しておきます。

環境

動作を確認した環境、及び、利用したソフトウェアは以下になります。OSのバージョン ( 特に64bit/32bitの違い ) によって、利用するソフトウェアは変わってきますので、適宜自分の環境に併せて置き換える等してください。

※GIMPは2.8.6を利用していますが、2.8はそれ以前のGIMPと操作感が微妙に違っているので、既にGIMPを利用されている方は既存のGIMPのままで試された方がよいかもしれません ( 個人的には2.8系のシングルウィンドウモードとかお勧めですが )。
2.6.11でもこの方法が使える事は確認しています。

OS Windows 8.1 Pro  
GIMP 2.8.6 for windows ( Windows付属の ) ペイントの高機能版と思えばよいでしょう。
オープンソースのフォトレタッチソフトとしては最も有名なもののひとつです。
GhostScript 9.10 for windows ai ファイルを変換するために利用されます。

GIMPは個人的にも利用しているソフトウェアで、殆どの画像フォーマットの読み書きに標準で対応していますが、PostScript形式のファイルの読み書きは対応していません。PostScript形式の読み書きを行う場合、GhostScriptを利用します。
処理の概要は下図のようになります。

※GIMPを使った画像の作り方に関しては 【無料でOK】GIMPで画像作成-Facebookの投稿画像を作る にも記載しています。参考にどうぞ。


参考 : Using External Programs - GIMP

GIMPのインストール

まずはGIMPをインストールします。

インストーラーの取得

私は SourceForge.jp ( GTK+ and The GIMP installers for Windows - SourceForge.JP ) からダウンロードしました。

インストール

  1. 取得したファイル ( gimp-2.8.6-setup.exe ) を実行してインストールを行います。
    インストールウィザードが実行されるので "English" を選択して [OK] ボタンをクリックします。
  2. Gimpのロゴが表示されます。[Install]ボタンをクリックします。
    ※インストール先等をカスタマイズしたい場合は[Customize]ボタンをクリックして適宜変更して下さい。
  3. インストールが行われます
  4. インストールが完了すると完了画面に遷移します。[Finish]ボタンをクリックしてGIMPのインストールは終了です。

Ghostscriptのインストール

インストーラの取得

Ghostscript Downloads から 取得します。
インストール環境にあったものをダウンロードしましょう。
私はWindwos(64bit)版のGhostscript GPL Releaseをダウンロードしました。

インストール

  1. 取得したファイル ( gs910w64.exe ) を実行してインストールを行います。
    インストールウィザードが実行されるので[Next] ボタンをクリックします。
  2. ライセンスへの同意確認画面に遷移するので、問題なければ[I Agree]ボタンをクリックします。
  3. Ghostscriptをインストールするディレクトリの確認画面に遷移します。デフォルトで問題なければ[Install]ボタンをクリックします。変更する場合には、適宜設定して下さい。
  4. インストールが完了すると完了画面に遷移します。[Finish]ボタンをクリックします。
    ※Readmeを読みたくない場合、[Show Readme]のチェックは外しても構わないでしょう。

環境変数の設定

最後にGIMPにGhostscriptの場所を教えてあげるために環境変数を設定します。
OSによって設定手順は微妙に違うのでお使いのOSの手順に従ってください(ググれば出てきます)。
以下はWindows8.1の場合です。

  1. 検索を開き、環境変数で検索します。
    "環境変数を編集"が表示されるのでクリックします。
  2. 環境変数ウィンドウが開くので、ユーザー環境変数の[新規]ボタンをクリックします。

    ※設定可能な環境変数にはユーザー環境変数とシステム環境変数の二種類があります。
    ユーザー環境変数は現在のユーザーにのみ影響を与えるもの、システム環境変数はシステム全体に(別ユーザーにも)影響を与えるものになります。
    他ユーザーもGIMPを利用していてaiファイルの読み込みを行いたい場合、システム環境変数に設定を行う事で実現できます。
    但し、システム環境変数はOS全体の動作に影響を与えるので、既存の値を誤って編集したりしないように、ユーザー環境変数を扱う場合よりも、より慎重に設定を行うべきでしょう。

  3. 新しいユーザー変数入力のウィンドウが開くので以下環境変数を設定して下さい。
    変数
    GS_PROGGhostscriptプログラムのパス
    例) C:\Program Files\gs\gs9.10\bin\gswin64c.exe
    設定が終わったら、[OK] ボタンをクリックしてウィンドウを閉じます。

以上でインストール作業は終了です。

aiファイルを開く

実際にaiファイルが開くかどうか確認します。
以下はシルエットデザインさんの 赤ちゃん詰め合わせその3 を使っています。

  1. ダウンロードした素材のアーカイブ ( baby3.zip ) を適当なディレクトリに展開します。
  2. baby3.ai ファイルを開きます。
    最初は ai ファイルを GIMPで開くようには関連付けされていません。
    ファイルを右クリックして、コンテキストメニューから [プログラムから開く] を選択し、先にインストールしたGIMPで開くように設定しましょう。
  3. ai ファイルを GIMPで開くと GIMPが起動します。
  4. ai ファイルを開いた場合、"PostScript ドキュメントから画像にインポート" 画面が表示されます。
    適宜設定を行い、[インポート]ボタンをクリックします。

    私は以下設定のみ変更して利用しています。
    解像度大きな値ほど、高解像度で取り込まれます ( 画像のサイズも大きくなります )。
    アンチエイリアスアンチエイリアスの設定を行います。
    特に低解像度 でインポートした場合ジャギー(輪郭のぎざぎざ)が目立つので、設定するのがお勧めです。
    私は常に”強く"で設定しています。
  5. インポートが行われると、GIMP上にインポートされたaiファイルが表示されます。

    ここから先は GIMPを使って、必要な部分をコピー&ペーストする等して加工を行っていく事になります。

※GIMP を利用した画像作成に関しては こちら

まとめ

無事 GIMP + Ghostscript を利用して ai ファイルを開く事ができました。
但し、全てのaiファイルに対応可能とは言えませんし、最新のIllustratorの機能を再現/インポートできるかは不明です。
私が当面利用したかった シルエットデザイン さんの素材など、影絵やシンプルなアイコン等に関しては十分実用可能なのではないかと思います。

ai ファイル形式の素材を利用したいが Illustrator を持っていない場合には、試してみる価値はあるのではないでしょうか。

※aiファイル以外のPostScript形式のファイル( .ps や .eps ) も開く事が可能です。